この記事では、ヒト型セラミドの種類と役割についてまとめています。
皮膚に数十種類存在するといわれているセラミド。

特に化粧品に保湿力を求めるなら、「ヒト型セラミド(バイオセラミド)」が重要!
その中でも種類によってそれぞれ異なる性質・働きがあります。
スキンケアでとても大切なポイントになるので、順に見ていきましょう。
セラミドの代表的な分類と特徴


化粧品でよく使われているヒト型セラミドは、主に次のような系統に分けられます。
N系(NP / NS)
- 角層の「構造」を支える中心的なセラミド
- 角層の密度やうるおい保持に関与
- 肌の土台となる部分を整えやすい
A系(AP / AS / NG)
- 水分を抱え込みやすくうるおいを保つ力を補うセラミド
- 肌の乾燥対策として広く活用される
EO系(EOP / EOS)
- 角層細胞同士を密着させ、外部刺激や乾燥から守るバリア構造に関与
OH系
- 角層をやわらかく整え、スキンケアがなじみやすい状態に寄与するとされる
ADS系(ハイドロキシアパタイト結合型セラミド群など)
- 角層環境を整え、肌のリズム(ターンオーバー)が乱れないようサポートする目的で配合されることがある
わかりやすく例えると…


家の構造で例えると
- N系 → 家の「柱」
- A系 → 家の「家具・生活の潤い」
- EO系 → 家の「外壁・窓」
- OH系 → 家の内部の「空気の通り道」
- ADS系 → 「定期的なメンテナンス」
柱が弱い家に外壁だけ追加しても安定しません。



肌も同じで、土台となるセラミドが不足したままでは、うるおい感やハリ感を保ちにくくなります。
保湿力を求める人が優先すべきヒト型セラミドの種類


N系(NP・NS)
肌の土台づくり
角層構造の要となるため、まずここをしっかり整えることが重要。
A系(AP・AS・NG)
うるおいを抱え込む
N系と合わせることで、肌が乾燥しにくい状態をサポート。
余裕があれば EO系
(EOP・EOS)
角層の密着性を高め、うるおいが逃げにくい環境を補助。
肌が硬く感じる人は OH系
スキンケアが肌になじみにくいと感じる場合に取り入れやすい。
肌のコンディションを整えたいときは ADS系
ただし、水分を保持できる土台(N+A)が整っていることが前提。
よくある誤解「セラミド5種類入り=最強」は正しくない


大切なのは種類の多さではなく、まずはNP(N系)と AP(A系)が入っているかどうか。
この2つは角層のうるおい保持に関して基礎となります。



組み合わせて使うことで、乾燥による毛穴の目立ちを防ぎやすくなるよ!
OH系が「効く肌」と「効かない肌」の違い
OH系は角層をやわらかく整える働きが期待できますが、N系+A系が不足している状態ではうるおいを保持しにくい。



「柔らかくなっても乾く」という状態になりがちです。
ADS系を使うときの注意点
ADS系は角層環境を整える目的で使われます。
ですが、スキンケアの土台(N系+A系)が整っていないと、乾燥しやすくなる場合があります。
保湿力の優先順で揃える使いやすいアイテム例


ここまでの内容を元に、N系・A系をベースに配合し、さらにEO系なども含まれているアイテムをまとめます。
※薬機法の観点から、機能は期待される一般的な説明に留めています。
※各アイテムは成分表示に基づき分類しています。
化粧水で補いたい場合
CONODO ヒトセラローション
- ヒト型セラミド原液 15%配合
- NP・AP・NG・AG・EOP など
- N+A+EO をまとめて補えるバランス型
クリーム・セラムで補いたい場合
ETVOS モイスチャライジングシリーズ
- AG・AP・EOP・NG・NP など
- 乾燥が気になる季節にも使いやすい処方
密度感を重視したい場合
プラスモイスチャー CEセラム
- AP・AG・EOP・NG・NP など
- N+A+EO の構成が特徴
コスパも重視したい場合
ケアセラAP 高保湿先行乳液
- N系・A系・EO系を含む処方
- 手頃な価格で必要な種類が揃う
- NP / NS(N系)で土台を整える
- AP / NG(A系)で水分を抱え込む
- 必要に応じて EO系 / OH系 / ADS系を追加する



この順番が本当に大切だよ!
まとめ


ここまで読んでいただいたら、今使っているスキンケアの成分表示を見てください。
「セラミドNP」
「セラミドAP」
まずはこの2つが入っているか確認してみましょう。
もし含まれていなければ、乾燥でスキンケアでの肌変化が出づらかった理由が見つかるかもしれません。

